過去の公演記録
第1回公演 『CSARDAS-チャルダッシュ-』
作/演出:菅野瑞希
こちらは昭和初期の開業から現在まで続く洋食店でございます。
親子三代続く老舗…などと呼ばれれば聞こえがよろしいのですが、かつてはモダン、ハイカラであった店内も、今ではすっかり閑古鳥が鳴く有り様でございます。
お客様は少なく、従業員は多い…
そんな中、店主は一人の少女を店へと連れて参りました。
夜半の雨ですっかり濡れ、また喧嘩をなさった様子もございました。
店主はその少女に、仕事を与えるとおっしゃいましたが…。
劇団航海記の記念すべき旗揚げ公演、2007年8月25日・26日に行われました。結成からかなり時間が経ち、また史上最高に暑い夏に悩まされた公演でした。皆様から多くの祝福をいただき、なんとか出航することができました!
※画像クリックで拡大表示になります。
第2回公演 『Ali di Angela-アリディアンジェラ-』 作/演出:菅野瑞希
雑誌編集者に勤める手塚仁は、自分の病気について誰にも話せずにいた。
家族に心配をかけたくないためか、忙しさにかまけ同僚に打ち明けられないのか、いつか治るという淡い期待があるからなのか…
ある日、仁の前に一人の女が現れ、彼の最後を予言する。
女の正体は… 仁の運命は…
脚本から演出、舞台装置まで、スケールを拡大して挑んだ第二回公演。
旗揚げ公演をはるかに上回る苦労をしましたが、その甲斐あってすてきな公演になったと思います。
実は第一回公演の世界観と連続した話・・・というのはどこにも出てきていない裏設定・・・
第3回公演 『ヴェニスの商人』
作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:紺野鷹志
バッサ―ニオは富豪の娘の女相続人、ポーシャと結婚するために先立つものが欲しかった。
友人のアントーニオから金を借りようとするが、アントーニオの財産は航海中の商船にあり、金を貸すことができない。
友情に厚いアントーニオは悪名高いユダヤ人の金貸し、シャイロックに金を借りに行くが…
劇団随一のベテラン紺野鷹志を演出に据えて、劇団航海記が2009年に演じたのは言わずと知れたシェイクスピアの名作。
正義とは何か?人生とは何か?劇団航海記にとっては初の古典でした。
おかげさまでまずまずの評価を頂きました。
ありがとうございました!
今後も精進して次回はまた別なカラーの、そして航海記ならではの舞台をお見せできればと思います!
第4回公演 『鬼神楽』
作/演出:菅野瑞希
何処とも知れぬ世界の物語──。
コウジン国の皇太子、シン。
若さと知謀と武芸を兼ね備えた彼にも、ただ一つ恐れる存在があった。
シンの父、コウジンの国王である…絶対的な君主にして絶対的な父親。
ある時シンは、密室で父王を殺めてしまう。
決して打ち明けられない秘密を、自ら生み出してしまった皇太子。その前に鬼が現れ、そして告げる。
「お前の罪を、俺は知っている──。」
平和な空気が流れるこれまでの公演とは異なり、
血なまぐさいドラマとアクションが展開。
航海記の新たな可能性を模索した舞台でした。
第5回公演 『~夏空の光~』
作:皆木達也(劇団東京観光) 演出:菅野瑞希
ここは…電車が一、二時間に一本しか通らない田舎にあるような駅のホーム。
主人公・南河内光は、いつもこの駅で途中下車。
なぜなら光は、この駅の駅長さんに憧れているのだ。
仕事がうまくいかないときも、駅長さんの笑顔を見れば元気百倍!の彼女……。
そんなある日、この駅に一人の女性が降り立った。
そんなこんなで巻き起こる、ちょっと楽しく、ちょっぴりせつない、小さな駅の物語。
東日本大震災があった年。仙台を拠点とするわが劇団も他人ごとではありませんでした。出演を予定していたメンバーが出られなくなったりと慌ただしくはありましたが、皆無事で公演を迎えることが出来ました。
第6回公演 『龍-RYOU-』
作/演出:菅野瑞希
時は慶応二年。後に幕末と呼ばれる時代。
黒船来航により時代の波が日本に押し寄せてきた。
その直中に坂本龍馬はいた。
薩摩と長州が同盟を組む事に一役かった龍馬は幕府に狙われる身となる。
まさに幕府の追っ手が迫るが、それを救うのは龍馬の妻お龍だった。
お龍は龍馬の妻として、また龍馬の替え玉として幕末の世を駆け抜ける!
歴史上の人物の中でも人気の高い坂本龍馬。しかしその妻、お龍に焦点を当てた今回の作品。
前作『夏空の光』時には、既に構想があった本作。
代表 菅野の二年ぶりの作品でした。
第7回公演 『父と暮せば』
作:井上ひさし 演出:星野公紀
昭和23年(1948年)夏、終戦3年後の広島。
美津江は勤め先の図書館で出会った木下青年に好意を持つが「うちはしあわせになってはいけんのじゃ…」と、自らの恋心を押さえつけていた。そこに父、竹造が恋の応援団長として登場する。
航海記では星野公紀の初演出となる本作。
フレッシュな女優二人と、ベテラン紺野鷹志による、父娘の愛情溢れる作品となりました。
第8回公演 『正義と悪の、チキンライス』
作:渡邉意志 演出:菅野瑞希
業績不振、閉鎖寸前、有言無実行の悪の組織デビルボウル仙台支部と、学歴なし、資格なし、彼女なしのフリーターヒーロー(28)。
二つの運命が重なるとき、物語は周囲の変な人と、意外な真実を巻き込んで…!?
航海記きってのエンターテイナー、あびゅ~・無一文のアイデアから着想を得た奇才(!?)渡邉意志の処女作。
メンバー総出演のコミカルな舞台となりました。
試演会’13 『Picto!』
作/演出:渡邉意志
非常口を表す緑の人型。男性用女性用のトイレを表す赤と青のマーク…。
「ピクトグラム」と呼ばれるそれは、標識や建物内外で使われる、人に注意を促す絵文字のこと。
閉店後の人間がいなくなったデパートで、ピクトたちはひそやかに動き出す…。
個性豊かなピクト6体の心の交流と機微を描く短編オムニバス。
渡邉意志が初の演出を手掛けた、航海記初の無料お試し公演。
市民センターの一室に不思議な空間を醸し出しました。
第9回公演 『十色夜景』
作/演出:渡邉意志
日が暮れると、その高校には夜間部の生徒たちが集まってくる。
連戦連敗受験生、ヤクザの身内や水商売、チャラい男も喋れない少女も…
年齢も日常も背負った過去も違う生徒たち。
ゆっくり流れる夜の時間。
ずっとこの時間が続けばいいな。
軋んだ夜に秘められた謎は深まりながら彷徨い、やがて誰もが予想しえなかった切ない真実を紡ぎ出す。
夜間学校を舞台にした、ちょっぴりホラーテイストの作品になりました。
試演会’14 『変身ドリンク』 『高次元戦士K』『うしろびと』(三本立て)
『変身ドリンク』史上初の試み!インプロで作り上げる!
インプロトはinプロヴァイゼーションの略で、即興劇の事を指します。アドリブ芝居というとイメージしやすいでしょうか。
想像力と表現力のみで観客と一緒に劇空間を創ります。
『高次元戦士K』私は思いました。団員の挑戦、新人の表現の場としての試演会。でも、この舞台を借りて航海記きっての演技派を共演…いや、競演させてみたいと!
奇妙でおかしい「K」の世界で、二人が織りなす魂の共鳴お楽しみいただきました。
『うしろびと』若手とベテランが挑む!新感覚演劇!?
14年初冬に航海記が贈る若手と長老とのコラボレーション。
宇都レートプレイとエチュードの融合を体感せよ!
今、航海記の新しい扉が開く…
第10回公演 『MACHINA-マキナ-』
作/演出:菅野瑞希
そう遠くはない未来の世界。
人間と同じ複雑性を持ち、完璧な理論を搭載した世界初となる人工知能。
その研究開発を行うロッサムテクノロジーで、主任研究員の男が謎の死を遂げた。
男の友人である一級犯罪課の刑事デビットは、謎の真相を求めてロッサムテクノロジーに赴く。
彼はなぜ命を落としたのか…
そして彼の作り出した「機械」は、世界を、人類を何処に導くのだろう…
劇団航海記の記念すべき第10回公演は、代表の3年ぶりとなる作品。
近未来SFファンタジーの壮大な世界観となりました。
試演会’15 『よしだの』
作/演出:渡邉意志
美貌の才媛、日野裕子。
会社の課長として職場を取り仕切る彼女の心には、ある違和感があった。
「私は、周りと何かが違う…」
部下の吉田、友人のマリカ、周囲の人間による不可解な言動。
そして世界を侵食する謎の符号【焼肉ニ時間食べ放題、2980円】とは…?
東京の高校演劇でも使って頂いた、渡邉ワールド満載の短編戯曲。
中山建、苅谷麻衣といった航海記の旗揚げメンバーが久々に登場した豪華な試演会となりました。
第11回公演 『ケ・セラ・セラナイ』
作/演出:渡邉意志
プロ野球選手、馬々場建(ばばばけん)
入団してから8年の間に一本のヒットも打てず、一度の出塁もしたことがなく、足も遅くてエラーだらけという体たらく。
それでいながらクビにも二軍落ちにもならずに一軍に居続けている。球界七不思議にも数えられる超お荷物選手。
そんな彼はある日、先輩選手の長嶋の誘いでアイドル番組を観ることになる。
その番組に登場したのは、アイドルに全くと言っていいほど向いていない負のオーラを放つユニット『ブレンド・マイ』こと、格谷舞(いたるやまい)と藤ノ屋真衣(ふじのやまい)のふたりであった。
誰もが憧れるはずの夢が叶いながら、しかし絶望的に向いていないがため、なるようにならない三人の男女。
彼らは運命のいたずらを乗り越えられるのか、それとも…
第12回公演 『Elegy of assassin』
作:渡邉意志 演出:菅野瑞希 渡邉意志
街で精神科医をしている山崎と助手のシャンディ。
彼らの元へ飛び込みで入ってきた鈴音。彼女の口から思いがけない相談をされる。
「夫は数々の異名を持つ伝説の殺し屋」だったと…。
しかしナイフを置いたはずの夫、ジャック=ダニエルの周りで次々殺されて行くギャング達。
夜な夜などこかへ消えるジャックを不思議に思う鈴音。
殺ったのはジャックなのか?それとも…?
終盤になるにつれて解決していくかと思いきや、ぞっとする真実が浮き彫りとなる今作品。
渡邉の作品らしくギャグも盛り込まれつつ、銃撃戦や華麗なるナイフ裁きも見物となりました!
※音村きあが諸事情により降板。遊佐亜希子が登板いたしました。
試演会’17
『タバコの害について』
作:アントン・チェーホフ 演出:渡邉意志
「喫煙が人類にもたらす害悪」をテーマに講話を始める
威厳たっぷりな男、ニューヒン。
しかしどうもこのおじさん、そんな話よりもなにやら…?
航海記のベテラン、紺野鷹志がキャリア初の一人芝居に挑む!
何もないアパートの一室で、謎の作業にいそしむ男女三人。仕事に対する三者三様の意識のズレから、物語は熱帯夜の寝返りの如く二転三転する。
どうやら、楽な仕事ではなさそうだ…
『3バイト』
作:渡邉意志 演出:紺野鷹志
第13回公演 『表に出ろいっ!』
作:野田秀樹 演出:星野公紀
どこにでもある普通の家庭-父と母と娘。
今夜はそれぞれ大事な用事で家を空けなければいけない。
けれども、飼い犬ピナバウシュは臨月で今夜にも子犬が産まれそう。
誰か一人が今夜の用事をキャンセルしなければいけないのなら…
「え、留守番、するのか、するのか、したいのか」
「待ちなさい。どこへ行くの。どうしてあなただけが行けるの」
「あたしだって今夜は命がけなの」
留守番の押し付け合いがエスカレートし、やがて自体はとんでもない方向に向かうのであった。
父以外はダブルキャストで挑んだ今作。それぞれ衣装も演出も変えて何回も見たくなるような作品になりました!
※音響は菅野瑞希から渡邉意志と夾池ゆきえに変更になりました。
第14回公演 『スヴァールバル デ ツカマエテ』
作/演出:渡邉意志
どこにでもいる普通の男西野は、ある日突然知らないおじさんにたたき起こされ、半強制的に海外の、しかも知らない土地、スヴァールバルへと行くよう命じられる。
スヴァールバルでは西野の竹馬の友、吉田が(失恋を理由に)世界を破滅へと導くためになにやら企んでる様子…
現地では日本語はおろか、英語すら通じない!
ロシア人、ノルウェー人、吉田の元カノ、国まで出てくる!?ドタバタ痛快コメディー!!
はたして西野は言葉も通じない土地で吉田を見つけられるのか!
誰も知らない世界の果てで今、世界の存亡をかけた究極の「アレ」が始まる…!!!
※諸事情により來池ゆきえ、丹雲咲霧の二名は降板、遠藤かおりが登板
いたしました。
カフェリーディング 『注文の多い料理店』
『いちょうの実』
作:宮沢賢治 演出:星野公紀
山奥へ狩りに来た二人の紳士。
疲れて腹をすかせた二人の前に現れたのは、西洋料理店「山猫軒」注文の多い料理店という謳い文句に二人は期待を膨らませて次々扉を開けていくが…
大人から子供まで親しまれる、宮沢賢治の代表作の一つ「注文の多い料理店」「いちょうの実」を、航海記がリーディングという形でお届け!
場所はカフェ「アンフルーヴ」さんをお借りしてランチ付きで行いました。
キャストは苅谷麻衣、高橋ケンイチロウ、赤木ハル、山下とも
※場所「カフェアンフルーヴ」様。 「注文の多い料理店」の練習風景を少しだけお見せします!
第15回公演 オムニバス三編
『君が感じれば、世界は』
『O・O・G・R・恋愛小路』
『輪廻ガールズ転生トーク』
作/演出:渡邉意志
「君が感じれば、世界は」
謎のウィルスによって人間は次々とゾンビ化し、生者に襲いかかる…。
この物語は人類とゾンビの壮絶なサバイバル…などではない!!??
「O・O・G・R・恋愛小路」
毎朝同じ場所ですれ違う普通の会社員の男女。
いつからか互いを意識し始めて…
「輪廻ガールズ転生トーク」
気づくと薄暗い森の中。どこからともなく声が聞こえる…
新月の夜にだけ三人で会い互いに顔も見えないまま話す。
私たちはいつから一緒だった?
これから何処へゆくんだろう…
第16回公演 『線引く?』
演出:星野公紀
劇団航海記では初となりますが、各役者から生まれたもので作られた作品となります。
なので、脚本というものがありません。
人も演劇も面白い!
「こうあるべき」という線を引かないようにしたいと思っています。
カフェ・リーディング2023
ベジ&シアターカフェ アンフルーヴさんをお借りして、
デザートや飲み物を楽しんで頂きながらのリーディングを
行いました。
第17回公演 『あのご時世から来た男』
作:渡邉意志 演出:星野公紀
人里離れたバス停留所。
そこに現れた二人の女性。
バスは少し前に出発したばかり…
辺りに何もない山奥は、待ちぼうけを喰うには適さない環境だが…
否応なしに留まる二人の前に、一人の男が現れこう言った。
「一人の男を探している」と…。
…それが歴史の存亡を懸けた闘いの号砲だったと気づくのは、いつだってすべてが終わった後なのだ…。
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